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小学館SooK、閉鎖。

1年半ほど前、「オンラインマガジンの盲点。」という記事で、縦書きで組むオンラインマガジンがいかにマンマシンインターフェースを無視しているかという話を書いた。

そこで取り上げたのが、小学館が立ち上げた縦組みのオンラインマガジン「SooK」なのだが、ついに、その「SooK」が9月30日をもってサイトを閉鎖するらしい。
当初は、1年で1万人の有料会員(月額787円)を獲得するという目標を掲げていたらしいのだが、2008年4月から無料化。そして、今回のサイト閉鎖というわけ。同じ業界でメシを食っているわけなので、オンラインマガジンからの撤退はちょっと残念だが、当然、僕の中では想定内でもある。
ネットのコンテンツは有料にすべきか無料にすべきかという以前に、やはり縦書きに無理があった。コンテンツ自体は、さすが大手出版社だけあって、非常に興味深いものが多かったと思うが、僕自身、(興味があっても)その記事を読むのはつらかった。さほど長くない文章でもディスプレイで縦書きはつらいのである(ケータイやノートPCなら、そうでもないという人もいるが)。

某業界新聞では、小学館のデジタルマガジン担当者がSooKの失敗を「僕自身はあの表現手法自体が失敗だったとは思わない。一番の問題はラインアップ不足。多くの読者が訪れるだけの、品数豊富な、他社の雑誌も巻き込んでの店作りができなかったことにあると思っています」と述べていた。
う〜ん、わかってないな、と思う。僕からすれば、表現手法が失敗だったと言わざるを得ない。そして、この人はこうも言っている。
「検索でひっかからないものをどう提案し、それを読者に納得してもらうかというノウハウに関しては、僕は雑誌の編集者のほうが(ウェブの中の人に比べ)はるかに優れたものを持っていると思う」
何を言っているんだろう? と再び思う。ネットは玉石混淆。出版社の本だけが並ぶ書店とは違うのだ。だからこそ、検索に引っかからなければ、意味がない。例えば、Googleで「iPhone」と検索したとき、Apple、ソフトバンクのサイトと並んで、個人のブログやニュースサイトもトップに並ぶ。書店でだけ勝負していた出版社は、ネットでは企業や個人とも勝負しなければならないし、少なくとも今のネットは検索至上主義のシステムであり、そこを無視することはできないはずだ(もしくは、検索至上主義にならないシステムを編み出すか)。
だから、「検索でひっかからないノウハウに優れている」ことは自慢にもならない。逆に、オンラインマガジンでどんな優れたコンテンツを用意しようと、それが検索にひっかっからなければ意味がない。

というわけで、まとめると、オンラインマガジンの最大の欠点は、(1)縦組みであること、(2)検索にひっかからないこと、この2点だと思う。そして、小学館の担当者は、見事にその逆を選択しているのがおもしろい。それにしても、いったい、いつになったら、出版社はネットに活路を見出すことができるのだろうか?

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